2011年11月26日土曜日

スペースALS-Dでの公演

ダンス?演劇? 牛乳の膜が繰り広げる不思議な夢のものがたり
「タッチング・フェイス」上演&トーク

この作品は、出演者の牛若孝治が見た夢を小説にして書くという作業を通じて、その小説を切り貼りして演劇風にしたものです。
「牛乳を温める」という、何気ない日常生活の行為。その牛乳を温めすぎて、「膜が張ってしまった」というのも、ごく日常的なこと。そこから繰り広げられる数々の「非日常的な事柄」を、身体表現で表した、およそダンスらしくない不思議な作品です。「嫌いな牛乳の膜」とどのように付き合うかが見もの。普段は視覚に頼っている日常生活のあれこれを、「身体感覚」という面から感覚を捉えなおす魅力的な作品です。
子供から大人まで、年齢、性別、国籍など、あらゆるしがらみにとらわれることなく、楽しんでいただけると思います。

日時:20111211() 13:30開場、14:00開演
会場:スペースALS-D 〒603-8225 京都市北区紫野南舟岡町38-23
アクセス
○京都市バス(6,46,59,206系統)「千本鞍馬口」下車、東へ徒歩5
○駐車場・駐輪場はございません。
料金:大人1000円、18歳まで500円(乳幼児無料)、介助者は同額です。

●上演作品
「タッチング・フェイス」(2010年エイブルアート・オンステージにて上演)
「タッチング・フェイス ――なぞの膜男」
テキスト:牛若孝治、出演:牛若孝治、伴戸千雅子(上演時間は約1時間)
●トーク「視覚にたよらない作品とは?」
作品の創作過程などを紹介し、作品の感想や意見交換をしたいと思います。

予約・お問い合わせ
baab@tcn.zaq.ne.jp09036501353(ばんど)
主催:ロクの会
協力 Dance&People

プロフィール
牛若孝治(うしわかこうじ)
視覚障碍がある。10年以上、鍼灸マッサージ師として、あちこちの鍼灸院に勤務した後、2006年、立命館大学産業社会学部に入学、20103月卒業、現在、同大学大学院応用人間科学研究科修師過程在学。私は「侍精神」が大嫌いなので、この「師」を使用している。だから、これは誤字ではない。眼で見たことをそのまま体で表現するのではなく、体からわき上がってくる感覚を大事にして、ひとつの作品を作りたい。
伴戸千雅子(ばんどちかこ)
演劇、バリダンスを経て、舞踏を始める。98年からはダンスグループ「花嵐」のメンバーとして京都を拠点に活動する。近年は視覚障害を持つ人とのダンス作品の創作やワークショップを行い、07年に一児の母となってからは、子連れで参加できるストレッチ会などを開き、身体を通して出会う「場づくり」に力を注ぐ。

ロクの会
人間の情報の約80パーセントは、「視覚に頼っている」と言われている。ダンスや演劇・絵画など、作品を製作、観賞する場合、「視覚」が優位に作用しているが、実際はすべての感覚を総動員しているはず。この会は、牛若孝治の提案により〈視覚に特化しないこと〉をテーマに、舞台作品の創作・上演や、大学、専門学校でのワークショップ、プレゼンテーションを行うなどの活動をし、「〈視覚に特化しない〉とはどういうことか?」をより多くの人と共有し考え深めることを目指している。

第8回マンスリーダンスセッションのお知らせ

来週の土曜日です!! どうぞ、気軽にご参加下さい。
―マンスリーダンスセッション―
みる・きく・おどる どんな参加も自由な毎月第一土曜日のリーラ
ソロダンスタイム 由良部正美
DJ 白石哲
時間 午後4時~6時 (冬時間に戻しました)
次回は12月3日

料金 予約1500円 当日2000円
場所 スペースALS-D 京都市北区紫野南舟岡町38-23
地図は
http://homepage3.nifty.com/spacealsd/alsmap.pdf
予約 yurayura5@nike.eonet.ne.jp  090-5155-3543 由良部
 
11月のリーラ、黒子さんをゲストにお迎えして、実り多い時間だったと思います。私のブログに、その時の私なりの感想等書きましたので、興味ある方は、のぞいてください。
さて、12月のリーラですが、ずいぶんと寒くなってきたので、今まで、使っていたテラス部分を閉めて、屋内部分のスペースのみで、やろうと思っています。
かなり、スペースが狭くなるので、最近続けていたゲストを迎えることは、冬が終わってから、又再開できればと思っています。
そして、スペースが、ぐっと狭くなることもあり、今までと少しだけ、進め方を変えたいと思っています。
基本的なあり方は、変わらず、それぞれの方が、自由なあり方をしていただけるのですが、少し、私の方から、提案をしていこうと思っています。
例えば、ある時間を区切って、このようなイメージを持って下さいとか、このような、あり方でやってみようとか、だれでもできる事を、皆で共有する事もやってみたいのです。
勿論、どのように共有するかは、自由ですし、ひたすら、見ること、聞くことに徹する事も、自由です。
これから、どんどん寒くなっていきます。冬は、冬なりのの、引き締まった場、そして、からだとこころが温かくなる場にになればと思っています。
 
 

2011年11月8日火曜日

第7回マンスリーダンスセッションの感想

最近、本当に久しぶりの人と、会ったり、一緒に仕事する機会が多くあり、楽しい。
黒子さんとも久しぶりに一緒に踊り、約10年前のPHANTOMの曲も踊ったりしてみた。
作品を作っている時の煮詰まった時を、少し離れて、見えてくるものもあった。
私の踊りも黒子さんに触発されて、少し今までと違う部分があったように思う。

黒子さんが最近の自分の踊りの志向を言っていた事が興味深い。
「身体が一体として動くのではなく、例えば、手は手の、足は足の、口は口の、それぞれが、別の意志を持つように動いてみる。すると、それは内側がとても気持ち悪くなるのだけれど、その気持ち悪さがいい、思考が空っぽになるような気がする」
私は、とても解るような気がするし、黒子さんらしいと思う。そして、現代を生きる人が持っている身体の衝動のようにも思う。
例えば、自分の身体を一つの巨大都市のようにイメージしてみる。そして、都市のざわめきを聞くように、身体のざわめきを聞き、それを開放するように立ってみる。
すると、「私の身体」という統一感が崩れて、様々な情動、記憶、知覚が現れては、消え、ある種壮大な景色のようなものが感じられる。
私は、土方巽氏の「舞踏とは、命がけで突っ立った死体である」という、宣言は、このような感覚をつきつめて、でてきたものに思う。
これは、端的に言うと、死と物質への衝動だと思う。
勿論、自殺願望などではない。そうではなくて、普通私たちは死を私達の生の最後、今の私に無関係なものと感じているけれど、この身体のさらに奥、裏側に、まさに今死があり、それを感じたい、それと結びつきたいという衝動があるという事。生を裏打ちしているものがまさに死であるということ。身体を超えた身体、とでもいうものでしょうか。
物質というのも、いわゆる対象としての物質ではない。例えば、部屋の中で雨の音を聞いているとしよう。普通、そこで私たちは、雨でいやだなーとか、雨に対する様々な印象が現れる。しかし、そのような印象を離れ、自分と部屋、さらには建物、大地が一緒にこの雨を感じるようにイメージしてみると、思考が空っぽになっていくのが感じられる。物質というのは、この無差別性の事を言う。

このように、死と物質に接近していくダンス。これは、私にとっても、大切なテーマであり、大事な感覚だ。
しかしながら、舞踏にしても、現代舞踊にしても、少し無意識的に、そこに傾きすぎているのでは?というのが、実は、私の率直な思いだ。
この死と物質への衝動、景色に裏打ちされながらも、一挙に生の息吹が感じられるもの、様々な命を形成するエネルギーを感じ、感じさせるものが必要に思う。
それが、今求められてる気がするし、私の今求めているダンスだと思う。

2011年11月2日水曜日

第7回マンスリーダンスセッションのお知らせ

来週の土曜日です!! どうぞ、気軽にご参加下さい。
―マンスリーダンスセッション―
みる・きく・おどる どんな参加も自由な毎月第一土曜日のリーラ
ソロダンスタイム 由良部正美
DJ 白石哲
ゲスト 黒子沙菜恵 コンテンポラリーダンサー
時間 午後4時~6時 (以前の時間に戻しました)
次回は11月5

料金 予約1500円 当日2000円
場所 スペースALS-D 京都市北区紫野南舟岡町38-23
地図は
http://homepage3.nifty.com/spacealsd/alsmap.pdf
予約 yurayura5@nike.eonet.ne.jp  090-5155-3543 由良部
 
次回で7回目を迎えるマンスリーダンスセッション。ほんと、回を重ねるごとに、濃い場になってきています。
最後に、私のソロの時などは、「さあ 私がソロをします!」と宣言しなくては、皆、自分の踊りに夢中で、どいてくれないぐらいです。
(別に、最後にソロで締めくくらなくてもとも思いはじめていますが。)
知らない人が見たら、かなり怪しい場と思うかもですが、安心してください。
何かを、暗黙に強制されるような感じではなく、それぞれが自由で居られる場ですから。
 
さて、次回ですが、ゲストとして、黒子沙菜恵さんが来てくれます。
黒子さんは、京都で女性のコンテンポラリーダンサーといえば、まず最初に名前があがるのではと思います。
私とも、2001年から2003年にかけて、「PHANTOM」という作を一緒に作り、大阪ダンスボックス、京都1928、京都芸術センターで一緒に踊りました。
(あー懐かしい。もう10年近く経っているのか。)
私の印象では、様々な断片を拾い集め、きれいなコラージュを作る人というイメージがあります。
ほんと、久しぶりに即興で一緒に踊れるので、とても楽しみです。